賃貸物件に入居する際には賃貸借契約書の内容を確認し、問題なければ署名・捺印をするのが基本です。
このとき、シヤチハタは使えないのが一般的であり、手元にほかの印鑑がなければ書類が完成せず、手続きが遅れることになりかねません。
今回は、賃貸借契約書にシヤチハタが使えない理由と実印の必要性をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
賃貸借契約書にシヤチハタが使えない理由
スタンプ式の印鑑であるシヤチハタは簡易的な認印としては便利ですが、契約書などの重要な書類には使えないのが一般的です。
賃貸借契約書は重要度が比較的高く、使用する印鑑も簡易的なものは避けないといけません。
その理由は、捺印の目的である本人確認や同意の意思表示が曖昧となってしまうことです。
シヤチハタは大量生産品であり、印影の同じものが多数出回っています。
そのため、なりすましが簡単なので、重要な書類でスタンプ式の印鑑は一般的には認められません。
また、シヤチハタは朱肉ではなくインクを使っているため、紙の素材や温度などの周辺環境によって印影がにじむことがあります。
捺印当時と印影が変わると本人の身元や意思がはっきりしなくなり、作成した書類も用をなさなくなります。
以上のような理由でシヤチハタは重要な書類に総じて使えず、賃貸借契約書の作成時にも避ける必要があるのです。
賃貸借契約書にシヤチハタは不可!印鑑には実印が必要?
賃貸借契約書にシヤチハタは使えないものの、もっとも重要な印鑑である実印を用意する必要は基本的にありません。
認印があれば、たとえ三文判でも賃貸借契約書は作成できます。
ただ、認印も不可とされる場合があるので、必要に応じてすぐに実印を出せるよう準備しておくことがおすすめです。
実印とは、市役所に登録して印鑑証明書を発行できるようになった印鑑のことです。
届け出さえすれば三文判でも実印にできますが、市役所に登録したものは重要な印鑑となるので、偽造されにくい特殊品がよく用いられます。
実印の用意には市役所での登録手続きが欠かせず、一から作るには少し時間がかかります。
急遽必要になると困る可能性があるため、まだ印鑑を届け出ていない方は早めに終わらせておくと良いでしょう。
なお、賃貸物件の契約にあたって連帯保証人となる方は基本的に実印が求められ、認印でも手続きを進められないのでご注意ください。
まとめ
賃貸借契約書は比較的重要な書類であり、シヤチハタの使用は不可とされます。
実印を求められることは少ないものの、認印は必要とされるため、忘れずに準備しておきましょう。
連帯保証人となる方は基本的に実印が必要なので、そのつもりで準備しておくことをおすすめします。
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