賃貸物件を借りる際は、さまざまな費用がかかります。すべてを合わせるとかなりの高額になるため、物件探しは計画的に行いましょう。
今回は、賃貸の初期費用について説明し、毎月の賃料を安く抑えるためのポイントを紹介します。
賃貸の初期費用でかかるお金
賃貸契約を結ぶ際には、複数の手数料がかかります。それぞれの役割をきちんと把握しておきましょう。
□敷金
敷金は、借主が退去するまでの間、貸主が預かるお金です。金額は、家賃1ヶ月分程度とされていることが多いです。敷金は、借主が負担すべき修繕費や家賃の滞納が発生した場合にあてられます。退去時のクリーニング代などにあてられることもありますが、残金があれば返還されることになっています。
□礼金
礼金は、物件を借りる際に貸主にお礼として渡すお金です。敷金とは違って返金されることはありません。金額は敷金と同程度のことが多いですが、なかには礼金がない物件もあります。費用を抑えたいときは、「礼金なし」の物件を選ぶのがおすすめです。
□仲介手数料
仲介手数料は、貸主と借主の仲立ちをする不動産会社へ支払うお金です。仲介手数料はそれぞれの不動産会社によって異なります。一般的には、家賃1ヶ月分程度が仲介手数料とされることが多いです。とはいえ、なかには半額や無料という場合もあるため、物件を探すときはその点にも着目しましょう。
□火災保険料
基本的に火災保険は、賃貸契約の必須条件となっています。そのため入居時に合わせて加入することがほとんどで、1~2万円程度を支払うことが多いでしょう。
□その他の費用
物件によっては、ほかにも初期費用として支払いが必要なお金が設定されていることがあります。たとえば、管理費です。管理費は、外の階段や廊下の清掃などにあてられます。毎月数千円を家賃と一緒に支払うこともありますが、年間分の管理費をまとめて集める場合もあります。
また、1ヶ月分の家賃を前払いすることも多いです。カギの交換費用やクリーニング代が合わせて初期費用にカウントされることもあります。
年収別の目安賃料とは
いくらの家賃の家に住むかは、年収を考慮すると目安が出しやすくなります。一般的には、家賃は年収の2.5割程度がちょうどよいとされています。ある調査では、年収の3割程度の家賃を払っているという人が半数以上いるという結果が出ていますが、家賃が年収の3割を超えると家計がかなり圧迫される可能性があります。利便性を重視して部屋を選ぶことは重要ですが、堅実に金額をおさえる工夫をすることも重要です。
年収400万円の場合
年収400万円であれば、家賃の目安は8.3万円です。年収400万円程度の人のなかには、既婚で家族を養っているという理由から、もう少し金額を出して広い部屋を選んでいる人もいます。一方で、独身でシェアハウスに住み、光熱費込みで家賃は3万円という人もいます。
生活を取り巻く条件は人それぞれですが、将来を見据えて貯金を考える場合は、適正家賃以下におさえるのが理想です。
年収600万円の場合
年収600万円なら、家賃の目安は12.5万円です。地域にもよりますが、広くて駅に近い物件に住むことができる金額でしょう。家賃は12.5万円を超えないようにし、貯金にもお金をまわすのを忘れにようにしてください。
なお、毎月これくらいの金額を支払うのであれば、マンションや戸建て住宅を購入することも1つの手だと言えます。
年収1,000万円の場合
年収1,000万円になると、家賃の目安は20.8万円です。かなり条件のよい物件に住むことができます。ただし、年収が上がると所得税も増えるため、浪費には注意が必要です。
マンションや戸建て住宅を購入するほうがお得なことが多いでしょう。
初期費用って安くできないの?交渉や分割払いは可能?
初期費用を安くおさえるためには、いくつか効果的な工夫があります。
物件を選ぶときは、ぜひ意識してみてください。
□物件探しで初期費用をおさえる
初期費用をおさえるためには、物件探しの段階からしっかり目を光らせておく必要があります。物件探しの際に、注目すべきポイントは以下のとおりです。
*敷金・礼金なし
敷金や礼金がない物件を選ぶと、初期費用を安く済ませることができます。敷金や礼金はそれぞれ家賃1ヶ月分程度の金額が提示されるため、これがないだけでかなりの節約になります。ただし、敷金と礼金が両方ともない物件はそれほど多くありません。
*フリーレント物件
物件のなかには、初月が「フリーレント」になり、家賃を無料にしてもらえるところもあります。これは、少しでも入居しやすくするための貸主の工夫です。1ヶ月分の家賃が無料であれば、前家賃を支払う必要がなくなるため、初期費用を大きく減らすことができます。
□交渉で金額を下げる
「あと少し費用が安ければ……」という場合は、それぞれの費用について値下げを交渉してみるのもおすすめです。ただし、あまり強引に交渉しすぎると、物件を借りられなくなってしまう恐れもあるため、慎重に行いましょう。
*敷金・礼金の値下げ
敷金や礼金について交渉するなら、礼金のほうが下げやすいでしょう。敷金は保証金の役割を果たすため、これをむやみに下げようとすると貸主からの心証を悪くしてしまう可能性があります。
*家賃を日割り計算してもらう
月の途中からの入居を希望する場合は、家賃の日割り計算ができないか聞いていましょう。数日分でも割引になれば、初期費用の節約につながります。
*設備の充実を依頼
初期費用の金額自体を下げるのが難しいようであれば、設備の充実を依頼するのもアリです。たとえば、エアコンがない物件であれば、エアコンの取り付けを依頼してみましょう。自分でつけなければいけない設備を貸主につけてもらうことができれば、初期費用以外の引っ越し費用を減らすことができます。
ちょっとした設備の充実は貸主にとっても悪い話ではありません。なぜかと言うと、次の入居者を募集するときに設備の充実をアピールすることができるからです。
□分割払いで負担を軽くする
最近は、クレジットカードで初期費用の支払いができる物件も増えています。クレジットカードで分割払いを指定すれば、一度にたくさんの金額を払うという負担が軽減できます。ただし、初期費用のクレジットカード払いができないことも多いため、分割払いを希望するなら、あらかじめそれを1つの条件として物件探しを行ったほうがよいでしょう。
賃料がお得になりやすい時期とは
賃料を安くするには、時期を見極めることも大切です。
賃貸物件は、「オフシーズン」になると賃料が安くなる傾向にあります。オフシーズンは、おおよそ4月上旬から8月頃までです。この時期は物件探しをする人が比較的少なくなります。そのため、この時期に物件が空いていると、物件の持ち主は少し賃料を下げて入居者を集めようとします。
また、この時期はフリーレント物件も増えるため、初期費用をおさえることにも役立つでしょう。
ただし、この時期は物件の数が少ないという難点もあるため、根気強くよい物件を探す必要があります。仕事や学校に合わせての引っ越しなら時期を選ぶことはできませんが、そうでなければ、なるべく賃料が安い時期に引っ越しをするのがおすすめです。
まとめ
いかがでしょうか?
賃貸物件の初期費用や家賃をおさえるためには、ちょっとしたポイントに気を使うことが重要です。とくに初期費用は、探し方や交渉次第で10万円以上の出費を減らせることもあります。
よい物件をなるべく安く借りられるよう、しっかり対策を立ててください。
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