賃貸物件では、ガスや電気、インターネットや水道について、入居者は事前に各企業との契約手続きや自治体への申込を済ませておく必要があります。
なかでもガスについては、先んじて契約するガス会社を貸主から指定されるケースがあり、あとから変更できるのかどうか不安に感じる方も少なくないでしょう。
今回は、賃貸物件にお住まいの方に向けて、ガス会社の変更は可能かどうかについてご紹介します。
ガス会社の変更は賃貸物件でも自由に可能か？
平成29年にはじまった「都市ガス自由化」にともない、さまざまな企業がガス事業を展開し、消費者はそれらを自由に選ぶことができるようになりました。
これは住宅によらず、賃貸物件や分譲住宅であっても、自分の意志や好みによって自由に契約する会社を選ぶことができます。
具体的には、入居前に特定のガス会社を指定して契約することや、入居後に別の会社と新しく契約しなおすことなども可能です。
ガス会社は変更後も既存のガス管やメーターを使用するため、特別な工事などはする必要はありません。
インターネットからの申込や、電話での解約、新規申し込みなどによって手続きが完了します。
なかには電気料金や通信料金などとあわせて契約することで料金がお得になるといったケースもあるため、使用料金を抑えたい方はとくに検討をおすすめします。
賃貸で注意しておきたいガス会社の変更ができないケース
基本的に賃貸物件や分譲住宅に住んでいてもガス会社を自由に変えることができますが、次のようなケースでは変更ができないため、注意する必要があります。
貸主から指定されているケース
賃貸物件の契約時に渡される「重要事項説明書」のなかに、ガス会社の変更や指定はできない内容が記載されている場合、変更はできません。
変更したいときは、前もって重要事項説明書を確認する、または貸主に確認をとることをおすすめします。
LPガス（プロパンガス）が使われているケース
家庭で使うガスには、都市ガス、団地ガス、LPガス（プロパンガス）の3種類があり、これらはそれぞれ全く異なる仕組みで使用されています。
賃貸物件の場合、都市ガスもしくはLPガスのどちらかであることが一般的ですが、LPガスを利用する物件ではガスを通す配管やメーターなどの設備が異なるため、変更は基本的にできません。
ほかのガス会社がないケース
賃貸物件の周辺地域に、サービスを提供するガス会社が1つしかないケースには、変更はできません。
ただし、都市ガスの自由化以降、ガス事業を拡大させる企業や、新たに事業に参入する企業は増加傾向にあるため、時期を待つことで対象エリアの拡大や新しい企業が参入してくる可能性もあります。
まとめ
今回は、賃貸物件にお住まいの方に向けて、ガス会社は変えられるのか、その方法やできないケースなどについてご紹介しました。
賃貸物件に住んでいる方でも、いくつかのケースをのぞいては基本的にガス会社をあとから変えることは可能です。
ただし、貸主とのトラブルの回避や、本当に変更しても問題ないか明確にするためにも、一度物件の管理会社または貸主に伝えておくことをおすすめします。
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