部屋探しをする時には、間取り図で物件の内部の状況を調べることになりますが、間取り図には思わぬ落とし穴が潜んでいます。このことは知らない人が多いですが、間取り図の正しい見方を知っておくことで、部屋探しの時にとても役立ちます。
そこで今回は、間取り図の見方や注意点、チェックポイントをご紹介していきます。
間取り図の見方と注意点
部屋探しをする際には、部屋の広さがとても気になる人が多いのではないでしょうか。間取り図に㎡(平米)と書かれていても、感覚的にどの程度の広さなのかがわからないことが多いでしょう。帖(畳)だと畳1枚分の広さですので、㎡を帖に置き換えると広さをイメージしやすくなります。不動産業界では「1帖=1.62㎡」と決められており、9.72㎡が6帖になります。「1帖=1.62㎡」「6帖=9.72㎡」ということを知っておくと何かと便利です。
間取り図にはいろいろな英語の略語が書かれていますが、英語の略語の意味を知らない人がほとんどです。よく使用される英語の略語の意味がわかると、間取り図からいろいろな情報を得ることができます。
たとえばWICは「Walk in Closet」の略で、人が歩けるほどの広さがあるクローゼット(収納スペース)のことです。間取り図にWICと書かれている物件は広めの収納スペースがありますので、洋服をたくさん持っている人や荷物が多い人には大変重宝します。SICは「Shoes in Closet」の略で、靴の収納スペース(下駄箱)です。靴をたくさん持っている人は、間取り図を見た時にSICと書かれている箇所があるのかをチェックしておくと、靴の収納スペースがある物件を探せます。
また、ワンルームマンションを探している時は、ユニットバスかセパレートかどうか気にすることが多いでしょう。間取り図にUBと書かれているのはユニットバスの意味ですので、その物件はセパレートではなく、ユニットバスであることがわかります。
居室のチェックポイント
建築基準法での「居室」の定義は、「採光および換気に関し一定の基準を満たすもの」と規定されています。よって、窓のない部屋は居室ではないわけです。窓のない部屋は「納戸」であり、納戸を居室と誤認させるような広告を出すことは禁止されています。しかし、一部の不動産業者は間取り図で納戸のことを「サービスルーム」や「フリールーム」と表示していることがあります。間取り図を見てサービスルームやフリールームと書かれていたら、よく知らない人は居室だと勘違いしてしまいます。間取り図にサービスルームやフリールームと書いていたら注意することが必要です。なお、間取り図ではサービスルームをSRと表記している場合もあります。
居室はDKやLDKと表示されていますが、DKとLDKの広さの目安を知っておくと、どの程度の広さなのかがわかりやすくなります。部屋の数が2部屋以上ある物件は、DKの広さは6畳以上あり、LDKの広さは10畳以上あります。ただし、部屋の数が1部屋しかない物件だとDKの広さは4.5畳で、LDKは8畳になります。よって、1LDKと2LDKでは、LDKの広さが違ってくるわけです。1LDKのLDKは8畳しかありませんが、2LDKのLDKは10畳以上の広さがあることがわかります。
水まわりのチェックポイント
水まわりはバスとトイレ、洗面台、キッチンシンクなどがありますが、水まわりがあちこちに分散されていると生活がしにくくなります。間取り図を見る時には、水まわりの配置をしっかりと確認することが大切です。また、扉の形状についてもチェックしておきます。水まわりが集約されていると、生活がしやすくなり、家の中をうろうろせずに済みます。
間取り図ではトイレをWCと表記しています。WCと表記せずに楕円マークが描かれることがありますが、楕円マークはトイレのことです。楕円マークの真ん中に線が入っていることがありますが、線入りの楕円マークは和式トイレを意味します。普通の楕円マークは洋式トイレの意味です。
間取り図では部屋の中を通っている配管をPSと表記しています。間取り図を見て、居室や寝室の近くにPSと書かれていたら、居室や寝室の近くを配管が通っていることになります。配管に水が流れるたびに水音がするので、神経質な方は水音が気になる場合があります。水音や生活音が気になる方は、寝室や居室の近くに配管がない部屋にしておくと良いでしょう。
キッチンにRと表記されているのは、冷蔵庫の設置位置を表しています。冷蔵庫の設置位置の近くにはコンセントがありますが、物件によってはコンセントが離れた場所にある場合があります。冷蔵庫の設置位置からコンセントが離れていると、冷蔵庫のコードが届かないことがありますので、コンセントの位置も確認しておくことが必要です。
洗濯機を置くスペースはWと表記されています。物件の内覧をする際には洗濯機用防水パンが装備されているかを確認することが必要です。洗濯機を置くスペースの近くにコンセントがあるはずですが、アース線を取り付けておくことが必要です。
収納のチェックポイント
間取り図を見ると、収納スペースがどこにあるのかが一目瞭然でわかります。収納スペースにはクローゼット(CL)とウォークインクローゼット(WIC)、シューズボックス(SB)などがあります。SやNと書かれているのは居室ではなく納屋ですので、物置として利用することができます。
RFと表記されているのはロフトのことで、部屋の上方にある収納スペースです。物置として使用することができますが、ロフトで寝ることも可能です。ロフトに物を置く場合や寝る時には付属している階段を架けなければいけないので、上に昇るのは少々面倒です。ロフトがある部屋は天井が高いので、ロフトがない部屋と比べると開放感があります。
日当たり、風通しのチェックポイント
間取り図を見ると、日当りや風通しのチェックをすることができます。南向きに窓があると日没までのほとんどの時間、家の中に光が入って家の中が明るくなります。特に家族が集まるリビングルームの採光は大切で、南向きが理想ですが、東向きだと朝日の光が入ってくるので清々しい朝を迎えられます。ただし、間取り図では周辺の状況は全くわからないため、マンションの近くに高いビルなどがある場合は、南向きであっても光が入ってこない場合があるため注意が必要です。
風通しの良さも間取り図である程度はチェックできます。間取り図で風通しをチェックするには、風の通り道を確認して間取り図に風の線を書いてみるとよくわかります。風通しのチェックをする際には、風通しが悪い場所がないかを調べるようにします。風通しが悪い場所は空気が澱んで湿気がたまりやすくなるので、確認するように心がけましょう。
まとめ
いかがでしょうか?
間取り図の見方やそれぞれのチェックポイントについて解説しましたが、間取り図だけを信頼するのは非常に危険です。不動産業者の多くは、物件をなるべく良く見せようとして間取り図を作成する場合があります。間取り図を見る限り広い部屋だと思っていたのに、実際に現地に行ってみると思ったよりも狭かったということがよくあります。また、間取り図では部屋があるように記載されているのに、実際に現地に行ってみると使用することが不可能なスペースになっていることがあります。間取り図に書かれていることを鵜呑みにせず、現地に行って実際に自分の目で確認することが部屋探しでは最も大事なことです。
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